Europe Tour A
イタリア・古都ローマを徒歩で巡る旅
2006/4/6 〜 2006/4/10




2006/4/6 フィウミチーノ空港
ローマ国際空港の別名をレオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港といいます。イタリア・ルネッサンスを代表する天才といえばやはりレオナルド・ダ・ヴィンチでしょう。
そう、ドイツの次はスイスのアルプスをひとっ飛びし、イタリアへとやってきたのです。ここではバスなどを利用せず、ほとんど徒歩でローマを歩き回りました。




バルベリーニ〜スパーニャ


ローマに着くと待ち受けていたのは異常なまでに陽気なガイドのおじさん。立ち入り禁止なはずの手荷物受け取り場まで入ってきてしまっています。
この適当な感じがいかにもイタリアです。
几帳面でまじめなドイツに馴染んでいた私にはこのあっけらかんとした陽気な雰囲気に飲み込まれしばし呆然としてしまいました。
空港からローマ市内のホテルまでは別の若いガイドの方に連れて行っていただいたのですが、ドライバーのお兄さんのおしゃれなこと。
とっても高そうなブランドのスーツで全身を固めていました。
そのおしゃれな着こなしがさすがイタリア人という感じでした。
それに引き換え、ホテルで待っていた現地邦人。
なんて汚らしい格好なんでしょう。でも、それぐらいがちょうどいいんでしょうね。イタリアで日本人が高い服を見につけていると間違いなく身包みを剥がれるでしょうからね。
そんな居心地の悪い空気にイタリアに着いた瞬間から痛いほどピリピリしています。
とにかく治安が悪いと噂のイタリア。まだまだ明るいうちにローマに到着したので、出かけたいということで、カバンをしっかり身体に括り付けてお散歩です。
まずはホテルからヴェネト通りを下り、地下鉄の駅があるバルベリーニ広場に向かいます。
道の真ん中には「トリトーネの噴水」がありました。貝殻の上に乗ったいかつい海神の掲げるほら貝から勢いよく水が噴き出ています。アンデルセンの「即興詩人」にも描かれたものです。
ここはいくつかの通りの交わるところで、この噴水のある広場はほんとに道の真ん中でした。一歩、踏み外すと轢かれそうなほどです。
バルベリーニからシスティーナ通りを上がっていくと、そこはローマの休日で有名なスペイン広場でした。丘の下に見えるスペイン階段は人また人でとんでもなくごった返していました。ローマの人にとっては日本の渋谷のようなものなのでしょうか。ごみごみしていてあまり好きな光景ではありませんでした。
その中央には、テヴェレ川でワインの運搬に使っていた小船をかたどったという「船の噴水」があり、その先にはローマで一番の高級ショッピングストリートであるコンドッティ通りが続いていました。
高級ショッピングストリートを見上げるように歩き、途中、コルソ通りを右に曲がって、通りの一番奥まで歩きました。すると、北からの旅人を迎えたといわれるポポロ広場に出ました。いわば道しるべともいえる広場中央のオベリスクは残念ながら改修中でしたが、このピンチョの丘は健在でした。
あのテラスの上からはローマのとても美しい町並みを一望することが出来ます。上からも下からも美しい眺めを楽しめる場所でした。
また、近くには見た目がそっくりな双子の教会なんてものまでありました。
ピンチョの丘を後にし、夕日に染まりつつあるローマの市街を眺めつつホテルへと戻りました。
はるか向こうにはなにやら巨大な建物が見えます。白亜の城?正解はまた明日です。
この日もずいぶん歩きましたが、翌日歩く距離からしてみればごくごく僅かなものでした。
で、気になるのはやっぱりイタリアの車事情。特に多かったのは日本ではあまり見かけないSMART。二人乗りの小さな車です。なんで、それが人気なのかというと、駐車スペースを選ばないほど小回りが利くからです。合理的ですね。
ホテルの近くではRX−7を見かけました。イタリア人はこの車のことどれくらい知ってるんでしょうかね。肝心のスカイラインは・・・






2006/4/7 ヴェネト通り〜クイリナーレの丘
翌朝、ホテルを出てヴェネト通りを下ろうとすると、歩道にこんな車が路駐してありました。ASTON MARTIN DB9 COUPEです。新車では、2000万円もします。アルミボンデッドフレームが採用されており、最高出力は450bpです。そして最高速度は300km/hに達します。エンジンはV12が搭載されており、0−100km/hなんてたったの4.9秒です。ありえない。
こんな車がポーンと放置されている辺り、さすがイタリアです。
高級ホテルやオープンカフェだらけのヴェネト通り。イタリア人は外でエスプレッソを飲むのが好きなようです。そんなエレガントな通りをさらに下っていくと、やっぱりありました。ランボルギーニのディーラーです。惜しげもなくこんな厳ついガヤルドが展示されていました。
こちらはV10エンジンで、500psをたたき出すというやっぱりとんでもないスペックのスーパーカーです。町並みを見ているより目が輝いてしまいます。次は甲高い音で走り抜けるフェラーリが見たいかな。
前日通ったトリトーネの噴水から今度は反対方向のフォンターネ通りを進みます。なぜか交差点の4つ角に噴水のあるところを右折し、クイリナーレの丘を目指します。
そこにあったのはローマの7つの丘のうち、最も高いクイリナーレの丘でした。広場にはお決まりのオベリスクがあり、その周りには馬とディオスクーリが立っています。手前の噴水は御影石というなんともゴージャスなつくりです。
その広場にはこんな物々しい衛兵の立つ建物がありました。クイリナーレ宮です。
ここには歴代教皇が住んだといわれており、現在は大統領官邸となっております。通りで警備が厳しいわけですね。イタリアの総選挙も近いことですし、あんまり覗き込んでいると注意されそうなので、先に進むとしましょう。




トレヴィの泉
クイリナーレ広場の奥の階段から丘を下り、右手に進むと、かの有名な「トレヴィの泉」に到着しました。勢いよく水の噴き出てくるあまりの迫力に思わず駆け寄ってしまいます。
このとんでもなくゴージャスな造りの噴水は、ローマ時代の裕福な階級の人が、自らの名誉と誇りをかけて建築したようです。
彫刻の正面には立派な海神ネプチューンが刻まれております。そして、その下には2頭の海馬とそれを手なずけるトリトンが刻まれていたのでした。
無限大に湧き出る噴水にしばし見入ってしまいました。
トレヴィの泉を後ろから見たところです。後ろ向きになって泉にコインを投げ入れると、もう一度、ローマへ戻れるといいます。私は図々しくも両手で投げ込んでおきました。でも、投げ込んだつもりです。あまりに人がくるので、今ではコインは投げ込んだらいけないことになっていました。
ここでは、警察が常に見張りをしていたので、スリなどの被害も未然に防がれているようで安心できました。



トリトーネ通り
ローマではデパートがほとんどありません。というのも、ライバル同士が同じ店の中に入っているというのが考えられないんでしょうね。そんな数少ないデパートがこちらです。なんだか、梅田の阪急デパートの辺りみたいですね(笑)
そんなデパートの廊下になぜか車が展示されていました。よく見ると日産車ではありませんか!!しかも、某赤い悪魔さんのセカンドカー!こんなところでお会いできるとは思いませんでした。そういえば、街中ではmarchをよく見かけましたが、micreという名前に変わっていました。
お店を出ると、一際高く聳え立つ柱が目に飛び込んできました。
コロンナ広場にある「マルクス・アウレリウスの記念柱」です。
高さ30mに及ぶこの柱は、マルクス・アウレリウスのゲルマニアとサルマシアでの戦いを記念して紀元前2年に立てられたそうです。
その浮き彫りは戦いの様子が克明に刻まれており、まるで人柱のようでした。
デパートの近くにはひっそりとした革手袋屋さんがありました。革製品はイタリア発祥とのことですので、買わないわけにはいきません。どうやらここは隠れた名店で日本の有名人もよく買いに行くそうです。
お店に入ると、小さなカウンターにいかにも職人といった感じの白髪のおじいさんがいました。気になった手袋を指差すと、私の手を見るなり一度でジャストフィットな一品を奥から出してきました。ぴったりと手に馴染む感触はまるで私のために作られたかのようでした。お買い上げ〜。
お土産にと思ったのですが、さすがに手がないと手袋は買えませんね。



パンテオン
コロンナ広場から、ピエトラ広場を経由し、ロトンダ広場に出ると、一瞬、タイムスリップしたような風景に出くわしました。およそ、1900年前の建物がほぼそのままの姿を遺していたのです。
まるでギリシャのパルテノンのようなこの神殿はパンテオンと呼ばれており、全ての神々という意味合いがあります。
太さ4.5mのコリント式の柱の上にはアグリッパが立てたと刻まれております。
こんな立派な石造りの建築を大昔に立ててしまったローマ建築というのは本当に高い技術を持っていたのですね。日本ではとても考えられないことですね。
さぁ、パンテオンの中に入ってみました。建物の天井にはクーポラの天窓があり、そこから光の帯が注いでいる姿がなんとも神々しいです。その中は円状になっており、ラファエッロの墓など、祭壇がいくつかあり、神々が祭られていました。ぐるっと見回していると、ふと神戸のルミナリエを思い出してしまいました。



イタリアン・ジェラート
パンテオンの建物に向かって右奥の店がジェラートが一番おいしいという噂をキャッチしていたので、早速いってみました。中には選びきれないほどのジェラートが・・・ここでも、慣れないイタリア語よりも、ジェスチャーのほうが役に立ったのでした(汗)
イタリアといえば、やっぱりジェラートでしょ。これを食べなければイタリアは語れません(笑)やっぱり、日本で食べるのとはどことなく甘さも違い、とってもフレーバーでした。ちなみにこいつはストロベリーとチョコチップです。うまかった〜。
すっかり幸せな気分になったところで、パンテオンの左奥に進み、ミネルヴァ広場を横切りました。ここではゾウのオベリスクがありましたが、なんとなく殺風景であまり人はいませんでした。
ということで、そのまま次の目的地へ。



ヴェネツィア広場
お次の目的地は街の中心、ヴェネツィア広場。先ほどのパンテオンは1900年前に出来たものですが、こちらのヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂はその逆で西暦1911年に完成したという歴史あるローマにしては珍しく近代的な建物です。
ローマといえば、とっても歴史があり、趣のある町並みということで、これができた当時は浮きまくってぜんぜん受け入れられなかったそうです。ウェディングケーキとか、インクつぼとかいろいろ陰口をたたかれたようですが、いくらなんでも入れ歯なんて呼び方はちょっとひどいですよね。
でも、私が見た限りでは、とっても立派で、しっかりとローマの街に溶け込んでおり、むしろ、街の中心になくてはならない存在のような気すらしました。
また、このV・エマヌエーレ2世の騎馬像がローマの街の平和を見守っているかのようでした。
いかがですか?まるで雑誌の表紙を飾りそうなこの立派な姿。私はすっかり気に入ってしまい、何枚もシャッターを切ってしまいました。せっかく来たので、中にも入ってみましょう。
街記念堂を右に回りこむと、正面の派手で近代的な建物と正反対の歴史的な教会が建っていました。

有料トイレに並んでいたのですが、そこのチップを受け取るおばさんがめちゃくちゃ話好き!話してもいないのに「私は日本人が大好き!」とか言い始めるし。
しかし、なんで日本人とわかったんでしょうね。
記念堂の正面から入り、右に回ったところです。たくさんの観光客がいましたが、衛兵もたくさんおりました。ちょうど、見張りの交代の時間になり、行進の様子を見ることが出来ました。
それにしても警備が厳しく、階段に座り込んだりすると、たちどころに怒られてしまいます。衛兵さん、お願いだからスペイン広場でそれをやってちょうだい。あそこが一番歩きにくい・・・

こちらがそのS.M.イン・アラチェリ教会の中です。
質素な外観とはうって変わって中はゴージャスでした。内装の隅々まで装飾が施されており、荘厳な雰囲気に口を開くことも出来なくなってしまいました。
教会を出て、さらにヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂をぐるっと回ると、そこには半円形のトラヤヌスのマーケットを望むことが出来ました。これは、2世紀ごろに商店街だったところの遺跡です。よくそんな昔のものが現存していますよね。
ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂の裏手ではかの有名なコロッセオがその雄姿を覗かせていました。これはすぐにでも見に行きたい!!しかし、その前にそろそろ腹ごしらえをしましょう。ということで、なぜかまたパンテオンまで戻ってしまいました。
そこでピザを食べていたのですが、目の前をたくさんのトイレ待ちの人が並んでおり、店員もピリピリ。何も買わないのでそりゃピリピリしますよ。なんとなく落ち着きませんでした。公共のトイレでも作ればいいのに。
でも、うっかりチップ込みの請求書に気付かずにさらにチップを渡してしまい、店員は満面の笑みで見送ってくれたのでした。




フォロ・ロマーノ
お腹もいっぱいになったところで、次の目的地のコロッセオに向かいます。途中、フォーリ・インペリアーリ通りを歩いていると、トラヤヌス帝のフォロの遺跡が見えました。この辺りにはたくさんの遺跡が眠っているようです。




コロッセオ
フォーリ・インペリアーリ通りを下り、ついにコロッセオに到着しました。その巨大な楕円のサークルに日本で東京ドームに足を運んだとき以上の衝撃を受けました。直径はなんと187m!!短径でも156mあります。外周壁の高さは50mにも達します。5万2千人の観客を収容する能力があるのです。
東京ドームの方が若干大きいようですが、それでもこの石造りの迫力には勝てません。
しかも、中に入ってみようとすると、なんとキャンペーン中で無料で入場することが出来きたのでした。
コロッセオのステージは現在このような姿で遺されています。ローマ帝国が栄華を極めた時代では、様々な競技が行われていて、猛獣狩りなども行われていたようです。
また、客席は貴族用、解放奴隷用、女性用など、階級で区切られていたようです。
野外競技場ですが、雨の日は巨大なテントが張られていたようです。その当時の姿を想像するとわくわくしてしまいます。
この日は、祈りを捧げるキリスト教徒がたくさんおりました。
コロッセオの隣には、ローマ最大のコンスタンティヌスの凱旋門が建っていました。高さは28mもあります。これは、351年にコンスタンティヌス帝がマクセンティウス帝に勝利したことを祝って建立したそうです。フランスの凱旋門はこれにならって立てられたようです。
辺りにはローマ兵士を模した道化がたくさんいましたが、観光客から高額をふんだくることがあるようなので近づかないようにしておきました。



テルミニ
コロッセオから少し地下鉄に乗って隣のテルミニ駅に向かうことにしました。そして、ホームに入ってきた地下鉄を見て唖然・・・
なんだこの汚い車両は・・・
スプレーの落書きがボディを覆っており、見るも無残な姿でした。ドイツの地下鉄は日本と同じくらいきれいだったのですが、ローマの地下鉄は本当に汚くてショックを受けました。
また、ローマの地下鉄はスリが多いので有名。大してお金は持っていませんでしたが、それでもなんとなく地下鉄に乗るときはナーバスになります。しっかりカバンをガードして乗り込みます。日本のように車内で大口を開けて寝ているだなんて考えられませんね。
そして何事もなく到着したテルミニ駅。なんだか想像と違って小汚い・・・
そんなこともあるさと気を取り直して共和国広場にいってみました。そこには「ナイアディア噴水」がありました。よく見ると、妖精が水を噴出しているとても優美なものでした。
広場の左手奥にはドイツにもあった三越がありました。こんな世界中に店舗を持っている三越ってすごいんですね。
早速、お土産を物色しに行ってみましょう。
ところが、ローマの三越は店員が異常に無愛想でした。誰一人として「いらっしゃいませ」と言わないのです。日本人が店員なら、日本人を見た時ぐらい挨拶しろといいたくなりました。
そういえば、ローマで有名な「真実の口」というのは、実は三越の中にあるんです。知ってました?
というのはウソです。ただの発泡スチロールを塗装したものです。
それにしてもよく出来ていました。なんとなく本物を見た気分になって満足してしまいました。
というか、そろそろ疲れ果ててきました。それもそのはず、朝からずっと歩きっぱなし。
それでも見所は見逃しません!サンタ・スザンナ教会近くのモーゼの噴水を見てきました。これが海を真っ二つにしたというお方なのですね。羨ましいお力をもってらっしゃる。ちょっと見るほうも投げやりになってきました。



ローマで食べる!
もう歩くのも限界に達しました。ということで、北のほうにあるホテルに向かいつつ、そばにあったピッツェリアに立ち寄りました。
そこで食べたのはまたしてもピッツァ!!ローマに来て何度食べたことでしょう。生ハムとフンギ(マッシュルーム)が山ほどのっておりました。
ローマのピザというのはペラペラのクリスピータイプ。いくらでも食べられそうです。
もう一品イタリアンを注文。こんがり焼けたラザーニャです。日本ではあまり食べる機会がありませんでしたが、こんなにうまいものとは思いませんでした。何層にも重ねられた生地と挽肉。こんがりとろーりのチーズ。すっかりはまってしまいました。
他にも真っ赤なブラッドオレンジの新鮮なジュースなど、しっかりイタリア料理を満喫していつの間にやら疲れもどこかに行ってしまいました。






2006/4/8 バチカン市国
この日は土曜日。仕事がお休みだったイタリア人の友人にローマの案内をお願いしました。まずは、前日とは反対方向のローマ北西に向かいました。そして、テヴェレ川を渡るとそこはもうイタリアではありません。世界一小さな国、「ヴァティカン市国」です。面積はたったの0.44ヘクタール。人口は1000人しかおりません。
そんなヴァティカン市国ですが、9億人もの信者を持つカトリック教の総本山があります。それが、ここサン・ピエトロ寺院です。お寺に入ろうとする信者や観光客でごった返しており、国の人口をはるかに超えているのではないかという勢いです。とりあえず、お寺に入るために並びます。
30万人を収容するといわれているサン・ピエトロ広場。うっかり日曜に来ようものならミサに参列する人にもみくちゃにされていたことでしょう。土曜日でよかった。ゆったりとこの荘厳な佇まいを眺めることが出来ました。



サン・ピエトロ寺院
このサン・ピエトロ寺院に入るには荷物チェックや服装チェックがあります。肌を露出した服装では入ることが出来ません。ミニスカートは厳禁ですね。スカーフなどで隠せば問題ないようですが。
中にはとっても偉そうなローマ法王の像があちこちにありました。どれもこれもローマ法王。もう誰が誰だかわかりません。しかし、全てが全て、大変豪華な造りで見るものを惹きつけます。
カトリック教でない観光客はざわざわとしているのですが、礼拝に来た信者たちの邪魔をしてはいけません。
礼拝堂の中はピリピリとした空気が漂っております。撮影も程々にして手を合わせるとしましょう。
奥まで歩いていくと、こんな立派な柱がありました。「ブロンズの天蓋」です。グネグネとねじられた高さ29mの柱です。聖ペテロの墓の上に据えられています。それにしても200m程も奥行きがあり、大きさの感覚が麻痺してしまいます。



サンタンジェロ城
世界一大きな教会を後にし、次の目的地へと向かうことにしました。
ヴァティカン博物館にも行きたかったのですが、土曜日は午前中で閉館してしまうことをすっかり忘れており、気がつけばすでにお昼を回っておりました。残念。
やけくそで場所を流し撮りです。市街地を馬車が闊歩してる辺り、さすがですね。
サン・ピエトロ広場から、参道とも言うべくコンチリツィオーネ通りを歩いてサンタンジェロ城へとやってきました。
その城壁は高く、まるでヴァティカンの要塞のようでした。また、この城壁は函館の五稜郭のようなユニークな☆の形をしておりました。
その頂上には剣を持った大天使が羽を広げておりました。
その大天使の飾られているテラスから見た眺めです。西にサンピエトロ寺院が見えます。
この城の名前の由来は大天使の像から来ています。英語でエンジェルというのがイタリア語ではangeloとなりますので、Sant’ Angelo城は聖天使城ということになります。
それもそのはず、ローマにペストが猛威を振るったときに、この地に大天使ミカエルが降臨し、疫病の終息を告げたと伝えられています。それを記念にこの城はサンタンジェロ城と呼ばれるようになりました。
南に見えるのが悠久のテヴェレ川。その向こうは前日歩き回ったローマ市街です。
東にはローマの最高裁判所が見えます。
そして、その向こうには、今回、ローマを案内してくれた友人の家があります。日伊辞書を片手に一生懸命にガイドをしてくれました。素朴でとても優しい青年です。
グルグルと周回するような構造の城を抜け出し、ローマ市街へと向かうことにしました。
ここは先ほどの最高裁判所です。とっても厳粛な雰囲気で公正な裁きを約束してくれそうです。



2006/4/6 フィウミチーノ空港
ローマ市街に戻ってくると、ついに念願の跳ね馬に体面することが出来ました!!
そうです。憧れのフェラーリです。あのフェラーリ360モデナが目の前に現れたのです!!
そして、その対面には!!
フェラーリのF−1マシンが展示してあるではないですか!!
それもそのはず。ここはフェラーリのオフィシャルショップなのです。F−1が展示されていたって当然なのです。
ここですよ、ここ。私が来たかったのは。ついつい子供のようにはしゃいでしまいました。
デパートのおみやげ売り場とはわけが違います。
それにしても赤い!!どいつもこいつも紅い!!店員まで真紅のレーシングスーツに身を包んでいます。
中にはこんなものまで売られていました。
フェラーリのノーズです。
いっそのこと、大整形をしてまじん号の頭に着けてやろうかと思いましたが、あまりにもマッチングが悪そうでしたのでやめました(笑)
それよりも欲しいのはこっちの方。官能的なサウンドを奏でるであろう夢のV12エンジンです。スカイラインの倍のシリンダーが着いております。
こりゃぁ、勝てるわけないですよ。RB26を載せるよりもスワップが大変そうですが、それでもいつか載せ変えてみたい!!
驚くことなかれ、F−1のモノコックボディまで展示されておりました。さすがにこれは非売品だと思いますが、こんな珍しいものまで見られるとは思いませんでした。
それにしてもグッズですら高い。やはり何も買えませんでした。



2006/4/6 フィウミチーノ空港
この日もお昼はイタリアンをいただきました。そこはユダヤ料理の店だったのですが、デザートになんとアザミをフライしたものが出てきました。食感はポテトチップスなのですが、見た目はラフレシア?ちょっとグロかったので、あまり食欲が掻き立てられませんでした。
そういえば、ヨーロッパではもうすぐイースター祭なのですが、この巨大なチョコエッグを子供に買っていく風習があるようです。中には素敵なおもちゃが入っているらしく、とても高価なものもありました。
わたしも試しに一つお土産にいただいたのですが、中身は空っぽでした・・・夢を買ったのか??







2006/4/9 真実の口
そんな楽しいイタリアツアーもついに最終日を迎えてしまいました。ホテルの窓からは今日も清々しい陽射しが差し込んでいました。最初は緊張感でいっぱいだったローマもいつしか居心地の良い街になってきました。 ホテルまで陽気なイタリア人のおじさんが迎えに来たのですが、空港に送ってくれる最中、しきりに口に手を突っ込んで何かを訴えていました。ぽかんとしていた私を見て何か悟ったのでしょう。「真実の口」に連れて行ってくれました。なんて気の利いた人なんでしょう。
無事にホンモノの真実の口も見られたことですし、もう思い残すことはありません。本当に満足です。でも、おじさんはまだイタリアガイドを務めてくれています。
ここはちょっと変わった名前の「カラカラ浴場」です。最近はオペラなどが催されますが、当時は大衆浴場だったようです。
しばらくすると高速に入りました。そこでもパーキングから出てくるフェラーリが目に付きました。残念ながら300km/hでパッシングはしてくれませんでしたが。
帰りの飛行機はアリタリア空港の機体でした。回文みたいな名前ですね。



2006/4/6 フィウミチーノ空港
空港では財布やチョコレートなど山ほどお土産を買い込みました。あとで気付いたのですが、その財布は日本ではあまり売っておらず、売っていても倍以上の値段がするものでした。
たくさんの荷物を抱え、そして、たくさんの思い出を抱えてローマを後にしました。
バイバイローマ!!
イタリアの長靴の姿がどんどん小さくなっていきます。



2006/4/10 凱旋帰国
いろいろな人にふれあい、いろいろなやさしさをもらい、本当に充実した数日間でした。この地平線の向こうには日本が待っていますが、日本についても私はドイツとイタリアの出会いを忘れることはないでしょう。
一生モノの宝になる良い思い出が出来ました。
日本時間の朝9時ごろ、無事に成田に帰ってきました。最初に思ったのは、やっぱり日本は清潔感に溢れているなぁということでした。そして、やっぱりどこよりも安全な国なんですね。
ふぅ、時間は朝でも体は夜中の2時。眠すぎます。帰りの時差ぼけはかなりしんどいかもしれないぞ。
おやすみなさ〜い。






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